働き方改革によって有給休暇の使用義務が生じたものの、仕事が激務なことは変わりなし。
しかし、作業量が減ったわけではないんですよね…
会社自体が人手不足を何とか解決させなきゃ…て考えているのならともかく、会社の方針が根本からおかしいのであれば、見極めも大事ですよ!
長時間残業による心疾患のリスク
長時間労働と死の因果関係はかなりの研究が進んでおり、近年では色々なことが解明されていると言われています。
本来、法定時間外労働は違法となっていますが、36協定を利用すれば残業することが可能になります。
但し、36協定を用いても、時間外労働に制限を設けられています。
2019年4月以降には、1ヶ月で45時間、1年で360時間を上限とし、これを超えると違法となります。
例えば、月に60~80時間の残業をすると、心疾患のリスクが2~3倍に増えると言われています。
更に、1日に睡眠時間が減少することで脳や心疾患、糖尿病、高血圧などの循環器疾患のリスクが何倍にも高まります。
つまり、このように労働者の健康を守るために、原則的に時間外の労働時間は違法又は制限することで法律上定められています。
無理な労働は精神障害を引き起こす
労働時間が長ければ長いほど、ストレスと疲労から精神状態をも悪くなっていき、鬱病のような精神障害を引き起こします。
ストレスは自律神経の働きを狂わせる大きな要因となります。
自律神経は交感神経と副交感神経の2つからなり、意思とは無関係に作用します。
交感神経主に日中に作用する神経で、活動している時や緊張している時、ストレスを感じている時などに働きます。
身体が素早く反応しやすいですが、非常にストレスを受けやすく、更にストレスによって活発化します。
副交感神経は主に夜に作用する神経であり、休息、リラックス、就寝中に働き、身体を修復する作用があります。
副交感神経の働く時間が短いと身体が十分に回復できず、疲労蓄積や肩や首の凝り、眩暈など様々な不調を呈します。
ストレスはある程度栄養によってコントロール可能
ストレスはある程度栄養によってコントロールが可能です。自律神経やストレスに関連する栄養素は蛋白質、ビタミンB6、ビタミンC、カルシウムが関わっています。
セロトニンはドーパミンとノルアドレナリンが過剰分泌されないようにコントロールする働きを持っています。ドーパミンは神経伝達物質の一つで嬉しさ、快感、意欲等の感情源です。
ノルアドレナリンは緊張感や集中力を高め、ストレスに打ち勝つ力を与え、心拍数や血圧を上げる働きもあります。
必須アミノ酸トリプトファン
このセロトニンを増やすには蛋白質の摂取が関わりますが、その中の必須アミノ酸であるトリプトファンが体内におけるセロトニン生成に関わっているのです。そして蛋白質を吸収し、体内で利用されるためにはビタミンB6と併せて摂ります。
ビタミンC
ビタミンCもストレスと関連性が深い栄養素として知られています。
ビタミンCは副腎皮質ホルモンの生成時において補酵素として必要とされます。
人間はストレスを感じると腎臓上部にある副腎からアドレナリンやノルアドレナリン等の副腎皮質ホルモンを分泌し、この作用によって血糖値が上昇し、エネルギーを増やすことによってストレスへの体制を整えます。
副腎皮質ホルモンが生成される際に中間体であるドーパミンをヒドロキシドーパミンに変化させる還元化が必要になり、ビタミンCはこの水酸化酵素を還元型に補助しています。
カルシウム
カルシウムの作用の一つとして怒りの鎮静、興奮や緊張の緩和があります。
神経が興奮することを脱分極と言いますが、脱分極する時はナトリウムがナトリウムチャネルを通って細胞の中に流入します。
ナトリウムチャネルは周りにカルシウムが多いとナトリウムを通しにくいという性質があり、血中カルシウム濃度が保たれていると、細胞内にナトリウムが入るのを抑制し、脱分極が起こりにくくなるというメカニズムによって、カルシウムはストレスの緩和に役立つのです。
長時間労働は食生活を乱す
長時間労働が続くと食事管理も疎かになり、時間がないことからコンビニ食やファーストフード、インスタント食品に頼らざるを得なくなります。
また、強いストレスはこのような食事に加え、アルコール、甘い物、カフェインに手を出したくなり、更に身体を蝕んでしまいます。
信念体系の世界に潜り込んだ人達
中には仕事に対する誤った信念を持っている場合があります。
- サービス残業は当たり前
- 月に割り当てられる休日日数が少ない(月4回程度の休みしかとらないことが美徳)
- 休憩時間を取らないという奉仕の精神
- 休日出勤することは素晴らしい
- 有給休暇を取らないことはやる気がある証拠
- 冠婚葬祭(特に葬式)の休みを企業が認めており、従業員本人は慶弔休暇にも関わらず出勤する
- 高熱を出して(インフルエンザの疑い)にも関わらず自ら出勤する
これは、労働者本人が「労基法が労働者を守る為に制定されていることを知らない」ケースであり、自分の身体を犠牲にしてまでも会社に尽くすことが美徳だと思い込んでいるのです。
なんて思われますが、サービス残業を行う会社が現れたのは36協定が制定された以来の話。
この36協定は元々従業員を守るためのものなのに、企業は残業代を払わないためのツールとして悪用していたというやつです。
労働時間分の賃金を搾取されることが常識であると信じ込んだ故に、これらの行動を行うことによって自我自賛します。
本来違法であるものの働いている労働者本人はこれらの行為を「美徳」として認識しているので、企業に搾取されていることに気づきません。
しかし、企業側が就業規則や慶弔規定を定めているにも拘らず、自らブラックな仕事を好んでする人もいるのです。
こちらはこちらで厄介なんですが…
体調不良を無理に我慢する
体調不良を早期発見して身体を休めれば重度化によって病気が長くことを防げるのに、頑なに無理をする人がいるのですね…
病気が悪化すれば回復までに時間がかかるし、欠員によって出勤しているスタッフの負担を増やしてしまうわけですから。。。
しかも、体調不良の状態で仕事に臨めば集中力も低下するうえにミスも起こしやすいので生産性の低下にもつながってしまいます。
葬式の日に出勤してきた主婦
企業で慶弔規定が定められているのに葬式が入っても出勤してきたケースもありました。
その当人は主婦なのに…家庭の方が大事なんじゃないの?って思ったのですけどね。(相当変わっている人だったけど)
こんな風に自ら首を絞めている人もいるのです。
労働基準法は労働者を守るために制定されている
↑これ、知っておきましょう!
しかし…食事療法では限界が…
気持ちの持ち方や栄養面でのサポートだけでは、著しいストレスに対処することに限界があります。
このような過酷な状況で労働している場合、身体が感化して痛みを感じなくなります。
これが進行してしまうと重大な症状を起こすリスクが高まります。
そうならない為にも自身の状況をチェックする必要があります。
- 肌荒れ
- 吹き出物
- 胃痛
- めまい
- 立ち眩み
- 食欲不振
- 無気力(部屋を片付けたくなる気持ちがなくなる)
- 鬱病
- 脳梗塞
- くも膜下出
- 心筋梗塞
- 虚血性心疾患
これらを発症した挙句、年齢が若いにも関わらず死に至ってしまいます。
いくら自身の健康管理を行っていても、職場環境が劣悪で受けるストレスが尋常ではない場合は、折角摂った栄養成分も激しく消費されてしまうので、身体に限界が訪れるてしまいますよ。
職員の定着が悪いことが原因で無理な仕事をやらされる
職員の定着が悪い原因には様々なケースがあります。
- 職場の人間関係が劣悪で離職率が激しい(虐め、パワハラ、暴言、暴力、筋違いな柵)
- 会社の運営方針が合理的ではない(肝心なところに予算をかけず、かけなくても良いところに予算をかける)
- 上層部が会社の予算を私物化して、高級車の購入、豪華な別荘を立てる、会社の利益を女やギャンブルに持て余すといったコンプライアンス違反が著しい
- 上層部が自分の親族を会社に雇い入れたり、会社のルールを守ること=自分を崇拝すること…という身勝手な運営方針となっている
- 会社の方向性が曖昧…等
- そもそも委託契約している事業所(病院や介護施設など)の方針がおかしいこと
こんな会社の本質を知ったら、優秀なスタッフは見切りを付けて素早く退職してしまいます。
残るのは独裁者とその取り巻き、及び愚か者が残留するという有様。
当然、従業員のレベルは低いのでピーマンがタマ数あったところで作業効率が低下します。
- 人手不足
- 能力不足
これによって新たなブラック企業が誕生します。
ここで根性論を叩きつけられ、会社への無償奉仕は美徳だという信念を植え付けられたら…
あなたの身体は蝕まれる一方です。
人間関係が悪いわけじゃないのに職員の定着が悪いのは?
立場が弱いと職員の定着が悪い理由が分かるのですが、仕事も慣れて先輩や上司か認められるようになってくると見えなくなってくる部分もあるのです。
「人間関係が特別悪いようには見えないんだけど、随分人が辞めていくなぁ…」
これは、あなたが部下や後輩をいびって退職に追い込めば、あなたに原因があるもの(辞めていく人は本音を語りませんが)。
でも、あなたが部下や後輩を虐めているわけではないのに、何故か人の定着が悪い場合もあります。
一緒に働いているスタッフがあなたの仕事ぶりを認めて、上司として見てくれるのなら、それほど人間関係の悩みは深刻ではないでしょう。
しかし、上司として認めてくれるというのは、スタッフはあなたに気を遣っているということでもあります。
遠慮して本当の意見を言わなかったり、対応が親切だったりと…。
虐めの問題が浮上しているのなら、原因となる人物も明らかですが、栄養士の世界は女性の惑星というほどバリバリの女社会。
「裏表が激しい世界」
なんです…
もし、人間関係が悪くないのに何で新しく入った人がすぐ辞めてしまった…ということが有れば、病原菌が隠れ忍んでいることを疑ってみましょう。
気付かぬところに癌は潜む
実は、見えないところで人をつねるように意地悪する人は、自分より立場の強い人に対しては愛想が良く、先輩に対しては凄く気を使って謙虚に振舞います。
なので、上司であるあなたに対してもいい人を演じています。
しかし、後輩に対しては全然態度を変え、それを全く表向きに出しません。
その後輩からしたら凄い嫌な奴なんですが、先輩達からすると仕事も出来るし凄くいい人に見えて、周囲からの評判も高いのです。
被害者である後輩は、そのごますりスタッフに少しでの失敗を見つけられたら揚げ足を取られたり、仮のその後輩が中途採用の場合、教えなくても分かるような初心者レベルの仕事をわざと指導してきてプライドを傷つけることをやります。
これは後輩スタッフからしたら「カチン」とくること。
そして、自分の信頼を獲得しているものだから周囲を巻き込んでまでもその後輩を叩き潰そうとします。
「あの人、変な人だw」…と言うように。
このストレスが日々募りに募って「退職」となってしまいます。
もしかしたら、去っていったスタッフは優秀な人材だったかもしれないし、これから伸びる可能性のある人材だったかもしれません。
新人スタッフに職場の様子を伺う上司もいますが、そのタイミングが2、3日後ということが往々にしてあります。
しかし、たかが2日3日程度では、黒い事情は見えないもの。
話しを伺って少し日数が経ってから話を伺いましょう。
職場の環境改善は責任者の役目
その事業所の責任者になるということは、その事業所を働きやすい環境に努めることもやるべきことなんです。
冷凍庫の在庫ばかり見て採算が合う合わないことばかり悩んでいないで、自身の業務以外にも自分が担当する事業所全体を見渡しましょう!
これが初めて出来て「本物のチーフ」になれるのです。
なので、「発注書作成」「勤務表作成」「月報」「有給届の捺印」「残業届」を作成しただけではチーフとしての役目を果たしていません。
従業員の特徴も掴みましょう。
上司になるということは部下を守る義務があるのですが、それと同時に事業所において業務が円滑に行えるように統率することは責任者としての必須事項です。
人が辞めてしまえば、残った人にしわ寄せが来ることはお分かりのことでしょう。
新人スタッフも部下なので、それなりの厳しさも必要ですが、間違っても意地悪なスタッフに加担しないようにしましょうね。
スタッフの定着の悪いしわ寄せは、あなたのところに来ますから!
まとめ
ただ、いくら事業所の責任者がより良い環境を構築しようと思っても、こんなケースなのであれば、心身蝕む危険性があります。
- 職場の人間関係が劣悪で離職率が激しい(虐め、パワハラ、暴言、暴力、筋違いな柵)
- 会社の運営方針が合理的ではない(肝心なところに予算をかけず、かけなくても良いところに予算をかける)
- 上層部が会社の予算を私物化して、高級車の購入、豪華な別荘を立てる、会社の利益を女やギャンブルに持て余すといったコンプライアンス違反が著しい
- 上層部が自分の親族を会社に雇い入れたり、会社のルールを守ること=自分を崇拝すること…という身勝手な運営方針となっている
- 会社の方向性が曖昧…等
- そもそも委託契約している事業所(病院や介護施設など)の方針がおかしいこと
今現在所属している事業所の環境が悪いのであれば異勤を申し出て環境を変えることによって問題解決するのかもしれません。
ただ、現在所属している会社の根本が理不尽なのであれば、この先居続けることは危険と判断しても良いでしょう。
人には健康的で文化的な生活を営む権利があるのです。
https://nayamerueiyoushi.info/iryoukaigotensyoku/
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